鮫島慶太鮫島慶太

受験生の皆さん、お疲れ様でした

受験生の皆さん、お疲れ様でした。

国公立前期の試験が終わりました。
まだ後期がありますが、とりあえず
受験生の皆さん、お疲れ様です。

国公立受験者は、私大受験者に比べ科目負担が大きため
私大の併願で安定した結果を残すことが難しいですね。

英語はまぁ難関国公立大志望者なら対策量不足でもなんとかなりますが
(というか、何とかしないといけない)
国語・社会の傾向差はやはり辛いですよね。
(理系は数理なので文系よりは対応しやすいようですが)

そういう難しい状況の中で、第一志望を見失わず最後まで
闘った国公立大の受験生の皆さん、お疲れ様でした。

国公立大難関大の試験は「得点誤差」が大きいので当日のパフォーマンス
によって得点が大きく上下する、そんなプレッシャーの中で闘わなければ
なりません。特に数学なんて試験会場行ってみないと何点取れるか分からないし。

国公立大の試験で上手く力が出せなかった人は、

「最終的に私大になるなら、最初から絞ればよかった」

とどうしても思ってしまうものかもしれませんが、
難しいことにチャレンジし、苦手な科目を含めて逃げずに
頑張って勉強した経験は、「大学合格」といったご褒美以上の
価値があると確信出来る日が必ずきますよ。

人生は、自分が進んできた道に「意味」を創り続けていくもの。

頑張ったことが意味があるかどうかは、これからの人生の歩みが
決めていくものです。

これからの人生でも、「敢えて厳しい道に挑戦した経験」を
無形の財産、宝として活かして下さい。
どのような結果が出ようと、少なくとも私は自分の教え子たちを
誇りに思いますし、尊敬します!

私大専願の受験生の皆さんもお疲れ様でした。
合否ばかりに目がいくと思いますが、実はその分かれ目は紙一重。

慶應大・文なんて英語要約外せばどんなに出来る生徒でも失敗するし
(しかも、今年の設問の曖昧さに苦しんだ受験生も多かったでしょう)
早稲田や上智のように悪問スレスレの問題を含むような闘いで
合格ラインを確保するというのは、大変です。

ただ、1980年代~2000年代初期までの入試に比べれば、首都圏私大の
入試は確実に易しくなっています。
地方学生が経済的理由で上京出来ないという状況は続いていますし
浪人生の割合も昔が7割、今3割弱という現役生有利の入試。
しかも、大学への入り口はAO,センター、個別、全学とチャンスを
多く貰える。だからこそ、逆に、成功体験の持つ価値は相対的に
下がっていると言わざるを得ません。

どこを受けても受かる、というような人はどの時代でも通用しますが、
「たまたまラッキーパンチが当たった」というレベルで入学できる学生は
昔に比べて遥かに多くなっています。

とは言っても、合格の連絡を受けると、私たち教員も嬉しい!
職員室で大騒ぎしちゃうくらいですから(笑)。やったぁ!ってね。

でも、「受かったから正しい」「落ちたから間違い」という安易な
プラグマティズムは、今後の人生に大きなマイナスを生む。
そういう卒業生も見てきているので、どうしても心配になって
言わざるを得ないです。

「○○に受かった」「○○に落ちた」だけでは、受験を経験に
することは出来ません。

勝負の結果ははこれまでの人生の生き方・考え方や努力と「時の運」
いや「縁」によって決まったものです。

自分でコントロール出来ない、「運」や「縁」はこれからの人生にも
つきものですが、受験同様、「自分がやれることを全力でやる」ことは
今後の人生においても最も必要となる「生きる姿勢」です。

「出来ないことを人のせいにする」
「成功するために最低限の努力さえすればよいと考える消費者マインド」
「不安だから人に依存しすぎて自分を弱くする」
「悔しいから人に依存することと謙虚になることの区別がつかず一人で心が荒れる」

そういう「駄目な自分」「醜い自分」が見えるのも「受験」のいいところ
かもしれませんね。

「見えたもの」を「見えなかったふり」して生きていくな!

受験はゴールではありません。

これからの人生を豊かにする「宝」として今回の経験を活かして下さい。

この記事を書いた人

ESN英語教育総合研究会

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