鮫島慶太鮫島慶太

ESN主催春期英語教育セミナー 基調講演やらせて頂きました!感謝です!

英語の先生方の前で講演するのはこれで3回目。

最初は2011年の夏
かえつ有明さんでZ会主催のパネルディスカッション

2回目は2012年の夏
共立女子で開催したZ会主催の全国研究会で
English Laboratory の企画発案者としての
プレゼンと分科会での司会。

3回目が今年2016年3月、十文字中高での
ESN英語教育セミナーでの基調講演

基調講演と言えば、共立での全国大会で
音声学の権威 筑波大学の島岡丘名誉教授が務めた大役。

お願いされた時は、私なんかでいいのかなと
躊躇しましたが、何事もやってみてから考えればいいやと
軽い気持ちでお引き受けしてしまいました。

ICTの使い手、Z会デジタル教材開発者の十文字の高瀬先生
海外での研究者としてのキャリアも長くIB教育で生物を英語で教えてらっしゃる武藤先生
デジタル教材やIpadを駆使してNew Treasureの可能性を
大きく引き出しておられる西武学園文理の浜田先生、西武台新座中高の栗原先生

こうした錚々たるメンバーに先駆けて、全体に通底するような話をしなければ・・・。

バンドで言うと、ドラムのような役割をお任せされました、リズム感音痴の私が(笑)。

お話しさせて頂いたのは、1990年から始まる私の教員人生26年間の反省・課題が中心です。

一つのテーマに絞って話しても楽に1時間以上はかかりそうな内容を

① 学習バランスを考えた英語教育
② ICT教育実戦例の反省と課題
③ Active Learning の実戦例と疑問
④ Global 人材育成について
⑤ Critical Thinkingの指導について

の5つを駆け足でお話しさせて頂きました。

①については、中高生の学習時間の実態分析から、英語教育に生徒が割ける時間
を十分考慮すべき必要があるということ(受験に向けても、社会で活躍出来る人材育成としても)。

②については、ICTがライバルとすべきは従来型教材ではなく、”One piece”などの娯楽であること。

③については、Passive な学習、3R型学習の軽視が危険であること。

④については、Global人材の本質を議論・考慮せず単なる英語教育強化が独り歩きすることが危険である

こと。

⑤については、時間がなく、具体例をあげず、実践が難しい分野であること(絶対どこかでこのテーマ
だけで勉強会したいです)。

大体、こんな感じなんですが、最初からハプニングありました。

実は、原稿をメモで用意していたのですが、当日会場で手元が暗く

「見えない!!(^_^;;;;;)」

えいや、と原稿見ずに、70名近い先生方や企業のトップの方々を相手に話をしてきました。

基調講演というのは、自分のテーマだけ話せばよいというものではなく
次にお話になる先生方へ繋がるものでなければならない。

スポーツで言うと、司令塔的な役割を要求されるものだと勝手に解釈して
色々と考えていたのですが、そもそも、後に続かれる方がどのような話をするか
詳細には分からない訳で(^_^;)。

色々と考えた結果、島岡先生のように出来ないのは当たり前なんだから
現場の一英語教員だから話せることを話そう、激務に追われている英語の先生方が
少しでも元気になるような話をしよう、そうすれば後に続く先生方のお話も
きっと活きてくるはずだ。

そう思ってやらせて頂きました。
アンケートの結果も頂き、一人一人のお言葉を拝見しながら
自分が目指していたことはある程度達成できたかなと、ほっとしています。

ただ、やり終えてみて課題・反省もあります。

今回は5つのテーマをかなり強引に詰め込んでお話ししましたが、
それぞれの1つのテーマだけでも軽く1時間は超えて具体例を共有しながら
お話しすべき内容。

基調講演だから、仕方ない面もありますが、自分的には
少し表面的な話になりすぎたかなと思っています。

今一番私が話したいのは CT(Critical Thinking)の部分で
何故かと言うと、一番指導に苦しんだからこそ、色々なことを共有しながら
多くの先生方と一緒に新しい教育を創っていきたいと切に願っているからです。

とりあえず、Z会の方には、「どこかでやらせて下さいね」とお願いしているのですが
私が先生方をリードするというよりは、一緒に考えてヒントを掴みたい分野です。

何にしても他の講演者の方々が素晴らしかったです。

武藤先生のお話は私にはとても新鮮で、ぜひ群馬まで見学に行きたいと思いました。
懇親会でラッキーなことにお隣の席だったので、昔のお話も聞くことが出来て有意義でした。
理系の研究者のご苦労や、ご自身の多くの経験はきっと生徒たちの指導に大きな力と魅力を
持っているのでしょうね。同じ職場で働いてみたいなぁと勝手に思ってしまいまいした。

高瀬先生とは、2011年のかえつ有明さんでの会の帰り道に偶然一緒になり、同じ電車でお話し
をしたことがきっかけでお知り合いになりました。

Excelを用いたフラッシュカード、パワーポイントを知り尽くした洗練されたデジタル教材
オンライン英会話やICTを活用した音読指導など新しい教育実践に精力的に取り組んでおられる
すごい先生ですね。ただ、そんなことより、進化し続けている姿にとても刺激を貰いました。
倒れないのか?だけが心配ですが(^_^;)。

西武文理の浜田先生のアイデアにはびっくりしました。思わず引き込まれる、面白い!
マクロなどプログラム関係のことは数学科の先生の力をフルに活用している点もすごいですね。
どうしても教員は自分で全部やろうとしてしまう。
でも、他と協力関係を作れる人材は案外学校組織では珍しいものです。
お人柄の良さが、自然と協力関係を作れるのでしょうね。

西武台新座の栗原先生とは夏の勉強会以来2回目でしたが、
一つ一つの教材に独自の工夫をされていて、若い先生の情熱を
強く感じています。色々なプレッシャーの中、生徒の成長のために
それぞれの時期で何を主眼に指導を行うべきかを冷静に考えて
英語教育に取り組まれています。見習うべきところが多かったです。

また、全体をしっかりとまとめて下さり、ESNをここまで盛り上げて下さっている
久保先生にはいくら感謝しても足りないですね。
日本中、世界中を飛び回って、これからの日本を背負う人材を育てるために
精力的に活動しておられるお姿には、ただ敬服するしかありません。
でも、やはり心配になります(^_^;)。倒れないで下さいね。
貴重な人材を酷使するのは、日本の悪い伝統…。

今回、沖縄・愛知など遠方からも多くの先生方がご参加下さいました。
どれだけ大役が果たせたか分かりませんが、またお会いできる日を楽しみにしています!

参加して良かった!

この記事を書いた人

ESN英語教育総合研究会

ESN英語教育総合研究会

ESN英語教育総合研究会は、次世代の英語教育ファシリテーター育成を支援するためのポータルサイトです。関東と関西を中心とした全国規模の研究会の実施や、教材や授業実践などの情報交換を通して全国の先生方のネットワークの構築を目的としています。英語教育に関わる各種研究情報や研究員のブログなどを配信いたします。

この記事と同じカテゴリーの記事

女子教育

女子教育研究会FEN 第17回学習会  デンマークと日本の教育は何が違うのかー制度の仕組みを考えるー

女子教育

女子教育研究会FEN オンライン学習会 No.16 女子STEAM教育の課題を考える

女子教育

女子教育研究会FEN 第15回オンライン学習会 なかったことになる『私の声』 ドキュメンタリー番組で使われることのない女性のストーリー

  • ESN Facebook
  • STUDY

研究情報カテゴリの記事

女子教育研究会FEN 第17回学習会  デンマークと日…

女子教育研究会FEN オンライン学習会 No.16 女子…

女子教育研究会FEN 第15回オンライン学習会 なかった…

第14回女子教育研究会FEN 「なぜ、ウェルビーイングを…

女子教育研究会FENで労働政策研究・研修機構JILPTの…

女子教育研究会FEN 第13回オンライン学習会

女子教育研究会FEN 第12回オンラインイベント 「女性…

いつのまにか ”探究している”時間になる そんな実践型の…

女子教育研究会FEN オンラインイベント No.11 「…

『探究・PBLコーディネイター研修』(第2期)のご案内!…