鮫島慶太鮫島慶太

ウィズコロナからアフターコロナへ

このブログでも発信しましたが、3月に直感したのは
 
①「未来の教室」コンテンツの類は一部のずば抜けたコンテンツと一部の生徒にしか機能しない。
 
②比較は不可避。教室の中、教員の力量が可視化され比較対象になる。
 
の2つ。これらは2015年の熊本でカタリバさんから頂いた経験からある程度予想出来たし、実際そうなったと思います。①については、データやエビデンスがあるわけではないですが、少なくとも、私が勤務している大学・中高で「学校や生徒の日常の学びから完全切り離された学び」が機能したのはごく一部のごく限られた目的の為の学習に限定されいますし、そもそも勝手に勉強する生徒でなければ、そんなものを活用することすらそうそうあるわけではないことも分かりました。
 
そして2ヶ月、オンラインを高大の現場でやってみて、大きな流れが2つ。
 
A)今までの仕事を目指し、なんとか元に戻ろうとする流れ
 
 
B)今回の経験を武器に新しい方向へ向かう流れ
 
前者(A)は、従来通りに会議を開く、従来通りに勤怠管理を行う、オンラインで出来る内容も含めて従来通りの対面授業を行い、従来通りの知識・技能の短期定着状態を問う試験を行う、そうした事象として現れてくるでしょう。
 
後者(B)は、従来通りの会議、従来通りの勤務、従来通りの授業の意味を根本から問い直し、オンラインで実現出来ることはオンラインで実現しながら、「対面の付加価値」を高めることを新たなミッションとするために、従来通りの業務のスリム化を同時に実現しようとする事象として現れてくるでしょう。
 
そして、それぞれの組織がどちらへ向かうのかによって、学校の評価も大きく分かれる時代がすでに来ているのだと思います。
 
もちろん、私は後者の(B)を支持します。ちなみに、教育をビジネスの場として新自由主義の狩場にするような動きについては論外として今回は扱いません。このコロナ騒動で、そうした連中の正体が見えたことも大きな収穫だったと思います。
 
そして、従来の学校では解決出来なかった以下のような問題の課題解決に取り組むべきだと思います。これはあくまで一つの学校の例です。私の勤務先とは言ってません(笑)。
 
 ① カリキュラム=各教科の単位数 という発想からのパラダイムシフト
  → 基幹教科(英数国)の時間数を低学年で多めに取っていることで理社の進度
    が遅くなる問題や学校の日常の中に学習動機付けの機会が少ない問題の解決。
    オンライン授業の継続により、基幹教科も従来の時間数は不要になり、理社
    も学校の授業数に進度を制限されない展開が可能になる。これは現高校3年生
    で既に現場の努力で実現しつつある。
 
 ② ①の実現のために確実に教員の業務量は爆発的に増加する。
  →  従来通りの勤怠管理が現場教員に掛ける負荷が深刻な阻害要因となる。
     そもそも、無意味な「勤怠管理」をする人間こそ不要になる。
     勤務のスリム化を図ることが出来るリーダーでなければならない。
 
 ③ 教員の価値が非本来業務ではなく、本来業務で内外から評価されるようになる。
  →  オンライン授業では、他の教員の授業も含めて生徒・保護者が見ることに
     なる。ICTスキルの有無、授業の工夫なども従来よりもさらに厳しい目で
     見られることは避けられない。授業参観といったイベントではなく、日常
     の「教室」が評価の対象になる。職場によっては、授業はいい加減でも
     雑務で存在感を示していたような教員は少なくとも教育の現場からは淘汰される。
 
 ④ 生徒の努力も可視化される。
  →  勉強ができない=学校が悪いでは済まなくなる。生徒の努力もあらゆる
     面から可視化されることで、不誠実な取り組みしか行っていない生徒は
     言い訳が出来なくなる。提出物の指導についても記録がすべてオンライン上
     で残るため、生徒・学生の取り組みが悪い場合に単位認定含めた対応は
     厳しいものになる可能性が高い。
 
 ⑤ 学校という場の意義の再定義と試行錯誤
   → オンラインによる対面授業のスリム化が進めば、週34時間の生徒の物理的
     拘束の必要性が問われる。諸外国のように学校滞在時間も短くする流れも
     社会全体のコンセンサスがあれば当然進んでいく。
     そう変化した場合に、学校=授業を受ける場 という価値観は崩壊する
     ため、「対面でしか出来ない付加価値」のあるコンテンツを学校が
     どの程度持っているのかということが、今後の学校選択指標として
     重要なファクターとなる。これは一朝一夕に創れるものではないので
     時代の先を読んだリーダーシップが必要になる。
 
  ⑥ オンラインを活用した研修・研究の推進
    → 生徒だけでなく教員の学びとしてもこれらを進めているところと
      そうでないところでの格差は今後大きく開くことが予想される。
 
 
まだまだやってみないとわからないことが多いですが、引き続き楽しみながら進化出来るように努力していきたいと思います。

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ESN英語教育総合研究会

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