鮫島慶太鮫島慶太

非正規搾取と正規既得権の終焉?キャリア教育はどこへ向かうべきか?

望む、望まない、に関わらず当然の変化になるでしょう。小熊英二さんの指摘を借りれば、今までよくもたせてきた、と言えるのかも知れない。その時、それぞれの個人間での既得権争いになれば結果として資本が太るだけになる。狭い組織内で我が身可愛さに流れされれば、芥川龍之介の蜘蛛の糸の世界になる…。こういう組織もドンドン腐るんだろうなぁ。分配側に回って偉そうな顔してるだけの無能。でも、いつまで無事でいられるのかな…。

もちろん、太るどころか、支える体力のない企業は潰れ失業率が上がれば社会全体が壊れる。というか、壊れているものを差別的搾取構造で必死に支えてきただけなのかも知れない。そもそも、心的安心安全がごく一部にしか保証されない新自由主義的な社会では、生産性も向上が見込めない。だからこそ#フレキシキュリティ しかないのかな。

怖い記事ですが、全体最適化から個別最適化を考えてコンセンサス構築が必要な時代になったのだと思います。

さて、こうした時代に、『勝ち方』『ライフハック』などのキャリア教育にはドンドン意味がなくなるように思います。アイデンティティをしっかりと考えさせると従来の進路指導は当然継続するとして、環境の変化にどれだけ自分を合わせていけるのか、といったマインドや経験値を身につけて貰うことを具体的にやっていかなければならないと思っています。

いや、その前に、大人が学び変化する、それを子ども達に感じて貰えなければ話が始まらないこともあるでしょうし、そもそも教員ももう「一段高いところからしか安心して発信出来ない」といったスタンスを止めるべき時期、いやとっくにそれが必要なんだと思うのですけど、自分も含めてまだまだ実践できていないなぁと思う今日この頃です。

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